日本で、とある雑誌編集者の方に真剣にこう聞かれた。
「日本では、会社の同僚=遊び友達、という構図が崩れつつあって、これから先『一体誰と遊ぶんだ』ということが問題になりつつある。アメリカ人は一体誰と遊んでるのか。」
また、オフ会に参加してくれたとある方いわく、
「blogに『ダンナ』がよく登場するが、のろけてるのか、と思ったり。」
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アメリカでは、人々は家族と遊ぶのだ。私のblogに『ダンナ』がよく登場するのは、それしか親しい友達がいないから。殆ど朝・晩食事は一緒だし。(おのおの新聞や雑誌を読みながら、だが。)
今でも相当数のアメリカ人が朝晩食事は家族と取っているはず。超ハードワークで知られるシリコンバレーといったって、私の周りは大体そう。仕事は、夕食の後に家ですればよいのである。
ちなみに、編集者の方の質問をうちのダンナに聞いてみたら、「ウォッハッハッハ」と笑っていた。
「んなの、家族にキマットル」
という笑いであるようだ。いや、もちろん、いますよ。男同士でやたらにつるんで釣りなんかに行く人。でも、まぁ土曜は釣りに行ったら日曜は家族、という感じじゃないと家庭が崩壊すると思う。それも、最大月一回かな。
友人のアメリカ人男性が結婚したのだが、「うちの奥さん、サギだよ・・・結婚する前は一緒にゴルフしてたのに、結婚したら全然しなくなって、だから僕は今では、1年に2回ぐらいしかプレーしてないよ」とこぼしていたが、つまり「奥さんが一緒じゃないと、なかなかゴルフもママならない」ということ。
友達づきあいも、夫婦モノはツガイで一単位として行動する。我が家も基本的にはそう。(私はついつい癖で、ダンナの都合を聞かずに週末の予定を入れてしまうのだが、こういうことでは本当はいけない。)また、私の趣味は新聞の人生相談を読むことで、毎日欠かさず目を通しているのだが、時としてあるのが友達夫婦との不仲。それも
「奥さんのほうはとってもいい人なんだけど、ダンナの方は無礼で許せない」
とかその逆とか、つまり
「ツガイの片方だけ嫌なんだけど、ツガイで1セットだから半分切り捨てるわけに行かない。どうしよう」
という相談が多い。
また、
「離婚したら、今までの友達は全員自分の奥さんの友達だったことが判明。誰も僕に会いたがらない」
という、逆の悩みもあるようだ。以前読書感想文を書いたPersonal Historyを書いたKatharine Grahamも
「ダンナが自殺して、『これでダンナの友達だった世界の著名人夫婦たちたちとはもう会うこともない』と思っていたら、みんなから連絡が入ってあちこち呼んでもらって、驚き、嬉しかった」
というようなことを言っている。
前に「カップル=究極の友達、というコンセプト」についてFriendsterに関するエントリーで書いたけれど、このコンセプトが重要なのは、カップルになった後に「ツガイ人生」が待っているから。ジョン・アービングの小説に出てくる男も、まず必ずと言っていいほど奥さんしか友達がいませんね。(なのに結構浮気するんだけど。)
はじめまして。 いつも楽しく読ませていただいています。
「ツガイ人生」って、本当にそのとうりですね。 でも、そのツガイは皆、どこで見つけてくるのでしょう?
私も含めて知り合いの殆どは大学でツガイをゲットしているのですが、皆、卒業後(現在の生活)にそんなチャンスが有ったとは思えない、と言っております。 私達の親の世代は、勤め先の友達ORその友達の友達と結婚することが多かったようですが…。 会社の同僚とは友達になり難い、となると恋人なんて今は論外みたいですし。
それでは!
投稿情報: eye | 2004/03/13 11:20
ツガイゲットですか!!
やはり
「positioning」「targeting」「promotion」といったことではないかと。。。どこをバトルフィールドとするかに関してましては、「同僚」はいまだ結構有効なようですが、やはり「友達の友達」が人気みたいですけど、どうなんでしょう。FriendsterとかMatch.comとか、オンラインというのもありますね。でも、いずれにしても、結構努力が必要ですよねー。
投稿情報: chika | 2004/03/14 23:16
<ツガイゲット
土曜日の朝なんかに "I snagged him!!!" なぁんてメールをもらうと、本当にそんなイメージなんですもん。
<「positioning」「targeting」「promotion」
久しぶりに"target-rich environment"というフレーズを思い出しました。
投稿情報: eye | 2004/03/16 21:34