以前書いたエントリーのルックスはビジネスと関係あるか?にMozanさんがコメントで書き込んでくれたリンク先の記事がとても面白かったのでご紹介。
Hidden camera investigation: Do looks really matter?
元のエントリーは、「見た目がいいと、ビジネスに役立つのか?」という内容だが、この記事は、NBCの社員男女2人と、超美形モデルの男女2人が、街を歩いて人々の反応の違いを見る、というもの。(ルックス以外の条件(年齢・人種など)はなるべく同じにしたとのこと)
ということで、書類をばさっと街角で落とした場合、どんな違いがあるか。
1)落としたのがモデルの女性の場合
When model Allison drops her file, there seems to be a sudden change in the weather. Is it raining men? A man even uses his cane to stop the pages from flying away.
「急に雨でも降ってきたのか」というくらい、周り中が騒然となり、皆必死に書類を拾ってくれる。杖を付いている男性まで、杖で書類を押さえる。
2)女性社員の場合
NBC staffer Loren is about to be that someone else. She drops the papers and people step by, rather than stop. About a dozen people pass by before, finally, a woman offers help.
10人以上が歩き去ったあと、やっと一人立ち止まって書類を拾ってくれる。女性社員氏は、“I felt embarrassed・・・・You know, wait a second, I think I'm somewhat attractive. Why didn't anyone help me?”
「私だって、割合魅力的だと思うんだけど、どうして誰も止まってくれないの、と恥ずかしかった」とのこと。いや、よーくわかりますなぁ。。。。
3)社員の男性の場合
But that's nothing compared to our other NBC colleague, Anthony. When he drops the folder, the sidewalk literally clears. Even as he spreads out the papers he's supposedly collecting, people just walk on by.
書類が散らばった瞬間、道行く人はくもの子を散らすようにいなくなって、ぽっかり空間が。拾うふりをしながら、敢えて書類を広げるも、誰も手助けしてはくれない。むなしい。
4)モデル男性の場合
Model Anthony wouldn't know how that feels. He drops the folder and immediately an entire family stops to help.
男だから助けてもらえないわけではないのである。美形の男性の場合、即座に通りがかった家族が全員で書類拾いを手伝ってくれる。
これ以外にも、道を聞く、列に割り込んで許してもらう、など、いろいろトライするが、結果は一緒。コメントを求められた専門家いわく
"we are just hard wired to respond more favorably to attractive people. ・・・This is something anthropologically that has existed for as long as history exists,
ということで、「人類学的に見て人間は魅力的な人に優しくするようにできてるんです」という実もフタもない答え。
去年の12月18日号のEconomistには、こんな記事もありました。
Hey, big spender: Men lose their fiscal prudence in the presence of attractive women
明日25ドルもらうのと、1年後に100ドルもらうのとどちらがよいか、といった質問をいくつかすると、その人の時間価値がわかる。一般的に男性は女性に比べて「将来の大金」より「今の小金」を選ぶ傾向があることは知られている。
さらに、実験として、200人の男女に、12枚の写真を見せる。ある人は、12人の魅力的異性の写真を見る。他の人は、12人の普通の異性、12台のかっこいい車、12台の普通の車の写真を見る。写真を見た後、「今」と「将来」の選び方がどう変わるか。
As predicted, men who had seen pictures of pretty women discounted the future more steeply than they had done before—in other words, they were more likely to take the lesser sum tomorrow.
魅力的異性の写真を見た男性は、「たくさんだが、もらうまでに時間がかかる報酬」よりも、「少なくてもいいから、なるべく近い未来にもらえる報酬」を選ぶようになる。
(I)t was as though a special “I-want-that-now” pathway had been activated in their brains. After all, the money might come in handy immediately. No one else was much affected.
というわけで、魅力的異性を「見る」だけで、男性の選択は刹那的になる、というそういう結果だそうです。
「杖をついている男性までもが、散らばったペーパーを杖でおさえる」ほほほ。ははは。
「しかし、この通り!」「わかる、わかる」
私も、素敵な男性のいる会社にはついつい足を運んでしまいますし、無理を言われても「仕方ないなですねぇ~」と、ついつい甘くなってしまいます。
「ビジネスと見た目」これらの相関関係は大ですね。
今更、顔のパーツをアレコレいじる勇気は無いので、体型と表情、髪型と服装のセンスで頑張るしかないな。「がんばろー」と思った次第です。
投稿情報: aki | 2004/01/20 00:21
話はちょっと違うかもしれませんが、今年の芥川賞の2人が顔で選ばれたわけではないことを祈りたいような、やっぱり容姿がいいから・・・?とか疑いたくなるような感じがしたりしました。
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/
特に綿矢りささんは、ネットアイドル化していきそうな勢いがあるような感じです・・・。
投稿情報: taka | 2004/01/20 00:57
うわー、こんなに違うものなんですね。
整形しようかなと思っちゃいますね。
でも今ひとつ効果のほどが分からないし、
どこをどう変えたらいいのかも分からない...
ひとまずはダイエットにいそしむことにします。
振る舞いや表情なども重要かどうかがきになります。
投稿情報: arai | 2004/01/20 20:54
aki-san, arai-san,
体型と表情、髪型と服装のセンス、振る舞いで随分違うんじゃないでしょうか。ちなみに、私の母校のオタクの巣窟(だった)東大工学部。今では、カワユイ女の子と、カッコイイ男の子がざらざらいるらしいです。
「え、じゃぁ、かわいくない・かっこよくないけど、試験が得意な理系ちゃん・理系君はどこにいったの?」と聞いたところ、
「絶滅した」
とのことでした。でも、ほんの10数年の間に人類が進化するはずもないし、きっと、みんな見た目に気を使うからカワユク・カッコヨクなったのでは???ということは、努力でなんとかなるということ?
でも、もしかして進化してたりして・・・・うーむ。
taka-san,
そうかー文学までルックスですか。やれやれ。。
投稿情報: chika | 2004/01/20 23:18
いつも興味深く読ませていただいてます。
やっぱり「ルックスがいいほうがお得」という結論には、ほとんどの人が納得という感じですね(自分もそう思う)。そう納得しながらも「整形はOK?」となると、結構微妙な反応が返ってきたり・・・。
ちょっとその手のアンケートをネットで調べてみました。
http://www.nifty.com/loveshinri/loveenq/anq_res0307.html
http://www.yubitoma.or.jp/research/result/r207.html
http://www8.cao.go.jp/youth2/enqeute/2003022.html
どちらかというと整形には、ネガティブな人ほうが多いようですね。
「ルックスがいいほうがお得」と「整形はちょっと」の間にあるものってなんなんでしょうね。
自分も抵抗があるんだけどそれがなんなのかよくわからない・・・。
投稿情報: ping-pong | 2004/01/21 02:48
ルックスとビジネスのお話で、どうもルックスに偏ってきているようですがさらに付け加え。
(私のコメントはどちらかというとファッションですが)
イタリア人の友人とミラノに行った折、格好いい人が多いなあと思いつつ、
なぜだろうとじっくりと観察してみたところ
(飽くまで独断と偏見に基づく)下記の要素がある、と判明しました。
イタリア人が格好いい"と思われる"理由
1.それなりにお金と手間をかけているから。
友人に”なんでミラネーゼは可愛いの?”とストレートに尋ねると
”他の国の女の子よりもお金と手間をかけているから”
と即答されました。
さらに、男性に関してもスーツ姿が格好いい理由として
着るスーツ、履く靴にきちんとお金をかけています。
2.体格がいい。
スーツは背中で見せる、という言葉があります。
襟元から背中への流れ これはスーツを着こなす上で非常に重要なポイントです。
この背中の流れが、大概のイタリア人男性は決まっています。
さらに胸元。ここがゆるくては、すかすかでスーツが体に合いませんが
これこそイタリア男の本領発揮
しっかりとした胸板で ぴったりと合わさります。
これは女性も同じことで、体のラインはさることながら何よりも姿勢が良い事
これが、イタリア人女性の着こなしを支えるポイントであると考える事が出来ます。
3.自分に自信がある
友人に、
”うちの上司がね、イタリア男に魅せられていて、
特にこの間逝去したフィアットの会長の生き様に興味があるんだって”
というと、
”フィアットは自分たちの作る車にこだわりはあるけれど、会社としてはうまくいっていない。
イタリアでは今はトヨタの車が人気であるし、お金があると見せびらかしたければ皆Audiかドイツの車に乗る”
との事。
いわゆるイタリアの男には信念と自信があり、その揺らぐ事なき信念が人に良い印象を与えるようです。
産業においては、それはうまくいかないようですが。
4.分かりやすい
とりあえず、イタリアの男は分かりやすいものが好きなようです。
女は色気、車とバイクは速さ、スポーツは勝敗のはっきりした競技。
そうした分かりやすさが表面に現れるようです。
とまぁ、独断と偏見に基づき項目を挙げてみましたが、
いずれにせよイタリア人が格好よい(ように思われる)理由の根底にあるのは、
お金と手間をかける、ようであります。
イタリア語で"好印象を与える"、"成功する"はfare una buona figuraといいます。
このfigura、これは英語から見てもわかる通り"外見"を意味するわけで、
ルックスとビジネスは関係する、
という結論に彼らは既に達していたわけです。
彼らはいたずらに散在しているのではなく、
既に明文化されたこの事実に基づいて、
成功するために堅実な投資を行っているわけですね。
ちなみに、お隣のドイツでは見てくれのことをAusserlichkeitといって、本質的ではない皮相的なこと、
という意味で用います。
以上自分の独断と偏見に、最近読んだ雑誌(Foresight1月号)の記事(行き先のない旅、大野ゆり子)の
事項を加えてみました。長文失礼
>cheka様 3月の2週目にお住まいの当地にて行われるイベントに参加申し込みをしております(現在返答待ちです)。
その折にもこのような話ができれば、などと考えております。
投稿情報: Hellsing | 2004/01/22 01:50
ping-pongさん
「ルックスいい方がいいけど整形はいや」はもしかして慣習的なものでしかないかも。慣れちゃったら結構さっくりみんなしてしまったりして。韓国とかアルゼンチンは整形率がものすごく高いらしいですが・・・一方で、「持てる素材で勝ちたい」という「がんばれベアーズ」的反骨精神もあると思うので、そのあたりが葛藤かな。
Hellsingさん
「fare una buona figura」面白いですね。言葉は文化なり、ですよね。
「金と手間をかける」
これに関しては、私も常日頃豪語していたのですが、最近日本に帰ったときに同年代の女友達と話していて、私のかけてる「金」や「手間」は、日本の女性が費やしているのに比べて、全然お話にならないくらいレベルが低いということがわかりました。うん百万円なんてあっという間らしいです。
JTPAのSilicon Valleyツアー、かなり定員オーバーしていて、担当の中村ハカセが苦心して20人を選んでいたようですが、いかがでしたでしょうか。。。。。
投稿情報: chika | 2004/01/22 20:13